オーディオインターフェイスは何がいいの?
- KAKKA
- 2024年9月11日
- 読了時間: 4分
よく聞かれるのが機材選定である。DTMに必要なものは最低限パソコン(最近はタブレットでもできるがパソコンのほうがやはり良い)とMIDI鍵盤とオーディオインターフェイス、ヘッドホン(モニター環境)、それにDAW。歌を録るならマイクも必要。
妥協するならパソコンを除いて3万円もあれば始めることはできます。
じゃあ最初はどこに費用をかければいいのか?となる。全部大事だが私なら、そんなにすぐに買い替えないだろうオーディオインターフェイスをある程度まで使えるものを選びます。
選択する上でUSBなのかMacのサンダーボルトなのか? 入力数はどれだけ必要か? MIDI入出力は必要かなどですが、多くの人ならUSBで入力は多くて2イン、MIDIは不要となるでしょう。 電源方式は安定性を考えると外部電源供給できるものにした方が信頼性は高いんですが低価格クラスではほとんどありません。
インターフェイスの音質に関わる部分はアナログ信号をデジタルに変換する(逆も)AD、DAコンバーターとマイク入力に関わるマイクプリアンプの性能、あとはモニターに使用するヘッドホンアンプ部分の性能で変わります。
もちろん全て大切ですが、AD、DAコンバーターは3~4万円程度までのクラスならほぼ変わらないレベルです。単純に比較することはできませんが、機能が豊富で価格が同じならどこかでスペックを落とします。同じ価格でマイク入力が1つと2つなら、どちらが良いか想像がつくかなと思います。メーカーがよほど戦略的な価格を出さない限り、価格と性能は比例します。
前置きが長くなりましたが、4万円までで私が買うとしたら下記です
①SSL 2+ :以前は+が付かない安いものもありましたが今はこれしかありません。使ったこともあり音はまずまず(さすがにBIG SIXのプリのレベルは無理です)。アウトプットが2系統あるので拡張性もあります。
②MOTU M2:搭載されているADコンバーターがワンクラス上なので、この価格帯では音質面の評価が高いモデルです。2インで4アウトですが、2つのアウトを各々制御することはできません。
あとはUniversal AudioのVoltシリーズも価格の割には良いのではないかとは思います。
このクラスの上で10万円を超えるとより選択肢が広がります。
Apogee、RME、Anterope Audioなどプロが自宅スタジオで使用する機材が出てきます。最近のものならあのAMS NEVE が88Mという2イン2アウトで20万越えの機種をリリースしました。Universal AudioもApolloシリーズが主力になり、FocusriteもREDシリーズが主力となり低価格な商品を出しているメーカーでも圧倒的に高品質なものになります。
このクラスで出てくるのがインターフェイスにDPSが搭載されているものです。もっとも有名なのがUA ApolloでUAD2という専用プラグインがPCのCPUに依存せず使えるものです。Protoolsがもともとこのスキームの中心でしたが、現在急速に進化しています。Anterope AudioなどもDSPを搭載し専用プラグインが動きますね。
反面RMEは、安定性と音質に対するこだわりを持つものでドイツの老舗として基本的な性能で筋を通しています。Apogeeも高音質で人気ですがMacに強いメーカーです。
AMS NEVE 88Mはシンプルな2in2out構造に対し、NEVE88シリーズのマイクプリを2機搭載しているのが特徴で、高額なものはマイクプリやADDAコンバータにこだわる高音質を追求したもの、DSPを搭載したタイプなどが中心になってきます。このあたりは自身の音楽スタイルで選択すべきものになるため、まだまだ方向性が定まっていない方は資金をためておいて、方向性が定まってから手を出せばよいかと思います。
なので個人的に選択基準としては、4万円クラスを買うか、10万円アッパーを狙うかで、入力数が多いものが必要だとか個別の理由が無い限り、7~8万円は中途半端と言えると思っています。自宅でDTMでそんなに入力数が必要ないなら、まず4万クラスで必要十分だし、そこまで手が出ないなら、割り切ってUA VOLTやFocusriteの低価格なラインでも十分だと思います。(低価格で入力数が多いものなどは、むしろ1つの入力にかけるコストが低いってことも理解しておくこと)
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